3月23日、渋谷キャスト「Cift」にて、ワークショップ『明日からがちょっぴりたのしくなるライフキャリア』を企画開催しました。
 INTO THE FABRICでは、これまで「組織の壁」をテーマにイベント等を開催してきましたが、今回は初の「キャリア」をテーマにしたワークショップ。“働き方改革”の裏側で、ともすると見落とされがちな、一人ひとりの“働く”“ライフキャリア”をゆったりと考える場です。
多くの企業が年度末で何かと忙しい中、定員いっぱいの18名がご参加して頂きました。

自己紹介で提示されたお題は、「子供のころのあだ名」「自分の今の気持ち」や「参加動機」をおもちゃのお料理セットに置き換え、なぜこれを選んだのか、今の気持ちとかけ合わせて話してみる、というもの。参加者は戸惑いながらも思い思いのおもちゃを手に取り、「自分はトマトですね」「私は、敢えてこの鍋の蓋だけを。なぜかといいますと……」と徐々に会場の熱が上がります。
実は、今回の会場「Cift」は、トークセッションゲストの神田さんが普段お住まいになっているシェアハウスのリビングルーム。あたたかなソファ空間の奥にはクッキングルームを備え、ワークショップのテーマにもフィットしています。また今回は、なんと生後7か月の赤ちゃんがママと一緒に参加。こうしたことが、和やかで話しやすい雰囲気を作り出していたのかもしれません。
続くトークセッションでは、ワコールスタディーホール京都の館長を務める鳥屋尾優子さん、株式会社wipを起業されて様々なコトづくりやモノづくりに挑戦している神田沙織さんがお話しくださいました。

鳥屋尾さんからは、

  • 複数回にわたり辞表提出を試みた、というマル秘話とそこに潜んだ当時の心の動き
  • 仕事を相手から決められ「やってください!」といわれるのは苦手。だからこそ自ら仕事を創るようにしている
  • 仕事を相手から決められ「やってください!」といわれるのは苦手。だからこそ自ら仕事を創るようにしている
  • と、経験談をお話しくださいました。

神田さんからは、

  • 3Dプリンタを通じた様々な活動が自分のキャリアの一部となっているが、スタートは「面白いことができるかも!」という興味から。興味を持つことがはじまりをつくる。
  • 新しいことに踏み出せそうなきっかけが訪れた時は基本的には断らない。でも、一緒にやるかどうかは、「お声がけくださった方と一緒に朝食が食べられるか」が判断基準。
  • できないと思ったことも交渉次第で可能になる。「子供がいるからできない」ではなく「子連れでもいいですか」と言ってみることで、活動の幅がぐっと広がる。

など、神田さんのキャリアが生活と融合しながら形成されているのが感じられるお話がうかがえました。

「場づくり」「異なる価値観の人が集う場、多様性」を大切にし、そこから皆で納得できる解を見つけたり、新たなチャンスや挑戦が生まれたりするのではないか、と、お二人の話から次のワークショップへのエッセンスをいただくことができました。
後半は参加者が主役です。このミニワークショップは、“キャリア”という、とかく身構えがちなテーマを少しでも身近なものとして楽しみながら整理していこう、と企画したもの。ご自身の強みや持ち味を、冷蔵庫や食糧庫の中の食材ととらえ、自分らしいキャリアをおいしく料理していくために他者からスパイスをプラスしてもらいます。

 キャリア研究の第一人者、スーパーが開発した「ライフキャリアレインボー」をベースに、ご自身の過去から現在にわたる役割を認識した上で、過去のエピソードにどんな持ち味が隠れているのかを参加者同士の対話を通して見つけ出します。それぞれの懐かしいエピソードをお互いに話し合うことで、気づかなかった自分の粘り強さや、逆境を楽しむ力などに気づき、ご自身の持ち味、強みがなんであるかを改めて認識する時間となったようです。参加者の皆さんは、見つけた持ち味をご自身のキャリア食材の大事な素材として持ち帰られました。
さらに、ワークショップの最後では、たった数分で他者からアドバイスやフィードバックがもらえる不思議なワーク「ぐるぐるワーク」を行いました。こちらも、次のアクションにつながる貴重なお土産になったようです

参加者の声

  • 「グループで一緒になった方から、私のやりたいことに関する方をご紹介いただけることになりました!最後のぐるぐるワークは、お得ですね」
  • 「モヤモヤとした状態で振り返り時間を過ごしたことが考えるきっかけとなり、仕事に多くの時間をかけ過ぎていたと気づきました。もっと、時間をたっぷりかけて、もう一度整理したい」
  • 「自分の短所と思っていた部分が、食材の1つになる!とペアの方に言われました」

 今回お集まりいただいた参加者の背景は様々。だからこそ、他者からのフィードバックが新鮮。次回はもう少し時間をかけて、ご自身の持ち味を整理していける機会をご提供できればと考えています。
 参加くださった皆様の今日が、ちょっぴり楽しく過ごせておりますよう。ご参加ありがとうございました。

毎日の料理を楽しくするスマートキッチン体験をプロトタイピングする
・日 時:2018年6月30日 (土) 〜 2018年7月14日 (土)
・会 場:TechShop Tokyo
・人 数:20名
・主催:クックパッド株式会社、株式会社LIXI、テックショップジャパン株式会社

・INTO THE FABRICメンバー:
 ファシリテーター 木継 則幸
 ディレクション 高嶋 大介
 ライティング 宮川 歩